名水の宿場町・醒ヶ井

滋賀県の醒ヶ井へ

1日休みがあったので、滋賀まで足を延ばしてみた。
昔来た事があるが、もうずいぶんと訪れていない「醒ヶ井」に立ち寄ってみる事にした。


「JR東海道線 醒ヶ井駅」

米原駅から岐阜・名古屋方面へ1駅。
停車する列車は1時間に各方向2本ほどの、静かな駅。

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ICカードに非対応どころか、自動改札すら置いていない。
出口には切符を入れる箱がかかっている。
ICカードで乗車していた場合ここでは清算できないので、代わりに現金で支払っておき、別の駅でICカードの入場履歴を消去してもらう必要がある。
入場する場合は、窓口で切符を購入する。

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「醒ヶ井宿」

駅の前の交差点を越えて、町に向かう。
醒ヶ井はかつては中山道の宿場町で、かつての街道の雰囲気が残っている。

旧醒井郵便局は、大正時代に米国の技術者:ウィリアムによって設計された造られた建物。
現在は昭和初期に外装が改築され、平成になってから修理もされているが、構造などはほとんど当時のままらしい。
現在では国の登録文化財となっている。

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建物の間から見える”地蔵川”
家と家の間を流れていく様子が、とても涼しげ。

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駅から徒歩10分ほどで、より雰囲気が出てくる。
バスツアーなどで来ている観光客も多い。
地蔵川沿いに街路が整備されていてまるで公園の様だが、道路沿いには一般の家ももちろん沢山ある。

普通に車も通過するので注意。

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”十王”と記された灯篭。
平安中期の天台僧の高僧・浄蔵により水源がひらかれたが、近くにあった”十王堂”から十王水と呼ばれるようになった…との事。

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名水の町だけあり、地蔵川沿いには、各家庭の前に川へ降りられる様に段が作られている。
かつては家事に使われていたのだろうか…
庭の整備や掃除に水を使っているのか、ガーデニング用品が置いてあるところも。

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8月という事もあり、水の中に咲く珍しい花”梅花藻”があちこちで見られる。
清流でしか育たない花であり、地蔵川がとてもきれいな川である証拠。

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きれいな水にしか棲まない”ハリヨ”の保護区ともなっているらしい。
捕まえたりすると懲役・罰金になるのでやめましょう。
ポイ捨てもダメ、絶対。

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よく目を凝らしてみると、小さな魚が沢山いるのが見える。

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生け簀?が設置されているところもある。

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覗いてみると、大きな鯉がいた。

水路を家事に利用している土地では掃除屋として鯉を飼っていたと聞いた事があるが、これも同じなのだろうか?
鯉は何でも食べてしまうので、むやみに放流すると生態系を壊してしまう危険がある。
そのためにここへ入れられているのだろう…

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「加茂神社」の下まで行くと、地蔵川の起点になる。

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地蔵川の末端部には、「居醒の清水」と立て札が。
「古事記」や「日本書紀」に登場し、日本武尊が体毒を洗い流したとされる湧き水で、「平成の名水百選」にも選ばれている。

横には「蟹石」とあるが、下にある岩の事だろうか…?

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川を流れる水は真夏でもとても冷たい。
湧き水や川魚など、水の恵みも数多い。

今回は訪れていないが醒ヶ井には鱒の養殖場があり、魚とふれあったり、エサやりや釣りなどができる。
(町からは少々遠く、車でないと行きづらいのだが…)

名古屋方面からも比較的近い避暑地として、とても良い町だろうと思う。


充分涼ませてもらったので、少し遅めのお昼を食べて、醒ヶ井を後にする事にした。


 醒ヶ井でのお昼ご飯 → 醒ヶ井・夛々美家の鰻重

 その他の写真 → 醒ヶ井で見つけた色々なモノ