名鉄瀬戸線・喜多山駅は高架化準備中

名鉄瀬戸線・喜多山駅は、高架化に向けた準備中。
喜多山駅は守山区にあり、少し東に行けば名古屋第二環状自動車道が横切り、2駅も行けば尾張旭市に入る位置にある。
小幡駅から2つ先の大森・金城学院前駅手前まで、約1.9kmが高架化される予定である。
名古屋市HPの記述によると、平成11年度に事業の認可が降り、平成31年までを事業期間として予定しているので、20年がかりの大仕事らしい。
(名古屋市HP : 一般国道302号及び都市計画道路守山本通線と名古屋鉄道瀬戸線の立体交差事業)

小幡~大森区間の高架化によって途中の喜多山駅も高架化される事になったが、鉄道の高架化には、まずは現況の線路の隣に仮設の線路を敷き、仮駅に機能を移し、高架線を造って切り替える…と長い手順が必要。
すでに喜多山駅の駅舎は仮設のものになっている。

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現在はまだ旧ホームが使われているが、仮設ホームの工事が着々と進められている。
構内踏切もまだまだ現役。

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駅東側には、だいぶ先まで仮線が準備されているが、使用はもう少し先になりそう。

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瀬戸方面行きのホームは、ほぼ形になっているように見える。
現況のホームよりわずかに瀬戸寄りになるらしい。

(H28年9月に、下り線が仮線へ切り替えられた。)

栄町方面行きホームから、空っぽに撤去された後の検車区跡を覗く…
現況では、栄町方面側ホームの3番線はホーム途中にポイントがあったり、そもそもホーム長が1両と少しの長さしか無い。
元々検車区施設を利用して作った駅だったので、構造には無理をした部分があったのか。
見ている分には面白い構造だったが、高架化された後は2面4線に生まれ変わるそう。

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栄町行きの列車が駅に到着する様子。

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周りは住宅が多く、国道302号をはじめとして広い通りも多い。
高架化で駅構造は改善、周辺の道路の踏切も無くなって便利になる。

そもそも何故各地で鉄道の高架化が望まれるのかを考えると、踏切による道路交通の改善は大きい。
この瀬戸線高架化のメリットとしては、例えば、喜多山駅の東側には国道302号線が通っている。
現在この区間の瀬戸線は地上を通っているため、踏切が渋滞の大きな原因の一つとなる。
302号以外にもこの区間の高架化によって9か所の踏切を廃止することができるため、周辺各地で渋滞の解消が期待される。

踏切による渋滞の理由としては、電車が通る度に車の流れが止まってしまうというのももちろんあるが、踏切がある事で道路の拡幅が難しいという点もある。
複数車線で沢山の車両を捌くバイパス道路が、古くからある踏切の周辺だけ狭くなって、ボトルネックと化しているケースもある。
302号線も、瀬戸線と交差する前後の区間では片側3車線であるが、踏切周辺では1車線に減る。
踏切が近づくと上り下りの両車線が徐々に内側に寄っていき、踏切に向かって窄むような線形になっており、踏切部分でキュッと絞られている様に見える。
踏切撤去後は順次道路の拡幅等が進んでいき、バイパス道路としての機能強化が図られていくと思われる。

また、線路は市街地を分断している状態ともとれる。
踏切や橋梁がある場所で横断できるとはいえ、線路によって両岸の地区が遮断されている区間の方が圧倒的に長い。
線路を挟んで向かい側とは全く関りが無く、地域の特色や仕組みの何もかもが別という地域は多いと思う。


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